その他

Go言語とは?2025年に学びたい将来性抜群の言語を徹底解説!

「何か新しいプログラミング言語を始めてみたいけど、どれがいいんだろう?」
「Go言語って最近よく聞くけど、一体どんな言語なの?」

そんな風に思っているあなたにピッタリなのが、今回ご紹介するGo言語(Golang)です。
この記事では、Go言語の基本から、何が作れるのか、どうやって始めるのかまで、初心者にも分かりやすく、そして詳しく解説していきます。2025年現在、ますます注目度が上がっているGo言語の世界を一緒に覗いてみましょう。

Go言語とは

Go言語は、2009年にGoogleによって開発されたプログラミング言語です。よく「Golang(ゴーラン)」とも呼ばれます。その最大の特徴は、「シンプルさ」「速さ」を両立している点にあります。

現代のコンピュータは複数のCPUコアを持つのが当たり前になりましたが、Go言語はそうした複数のコアを効率的に使って、たくさんの処理を同時にサクサクこなす(並行処理)のが得意です。それでいて、コードの書き方はとてもシンプル。まるでC言語のような速さと、Pythonのような書きやすさを併せ持った、いいとこ取りの言語なんです。

何ができるの?

Go言語は、特にWebサービスの裏側(バックエンド)でその力を発揮します。多くの人が同時にアクセスするような大規模なサービスでも、安定して高速に動作させることができるためです。

  • Webサーバー開発: 大量のアクセスにも耐えられる高速なAPIサーバーやWebアプリケーションを開発できます。
  • コマンドラインツール(CLI): 開発者が使う便利なコマンドツールを簡単に作成できます。
  • マイクロサービス: DockerやKubernetesといったコンテナ技術との相性が抜群で、モダンなシステム開発(マイクロサービスアーキテクチャ)で中心的な役割を担っています。
  • IoTやロボティクス: 処理が速く、メモリ使用量も少ないため、性能に制約のある小さなデバイスを動かすのにも使われています。

メリット・デメリット

メリット

  • シンプルで学習しやすい: 文法が単純で覚えることが少ないため、プログラミング初心者でも比較的学びやすいです。
  • 処理が非常に高速: コンパイル言語なので、実行速度がとても速いです。
  • 並行処理が得意: 現代のコンピュータの性能を最大限に引き出し、たくさんの処理を同時にこなせます。
  • クロスコンパイルが簡単: Windows、Mac、Linuxなど、異なるOSで動く実行ファイルを簡単に作成できます。
  • メモリ安全性が高い: 安全性を重視した設計で、バグや脆弱性の原因となるメモリエラーが起きにくいです。

デメリット

  • コードの記述量がやや多くなる: シンプルさの裏返しで、エラーハンドリングなどで同じようなコードを繰り返し書くことがあります。
  • フレームワークが少ない: Ruby on RailsやDjangoのような、何でも揃った巨大なフレームワークは他の言語に比べて少ないです。
  • 歴史が浅い: JavaやPHPなどに比べると歴史が浅いため、ライブラリ(便利な部品集)がまだ少ない分野もあります。

Go言語を使ったサービス

私たちが普段使っている多くの有名サービスやサービス内の一部で、Go言語が活躍しています。

  • YouTube
  • Google
  • メルカリ
  • Docker
  • Kubernetes
  • はてなブログ
  • AbemaTV
  • クックパッド

これらのサービスがGo言語を採用していることからも、その信頼性とパフォーマンスの高さがうかがえますね。

はじめてみる

Go言語の魅力は、何と言っても手軽に高性能なWebサーバーを立ち上げられることです。ここでは、インストールから簡単なWebサービスを動かすまでの実用的な手順を紹介します。

1. Go言語のインストール

まず、公式サイトからGo言語をPCにインストールします。

  1. Go言語公式サイトにアクセスし、お使いのOS(Windows, macOS, Linux)のインストーラーをダウンロードします。
  2. ダウンロードしたインストーラーを実行し、画面の指示に従いインストールします。
  3. インストール後、ターミナルで `go version` を実行し、バージョンが表示されれば成功です。

2. プロジェクトの準備とコード作成

次に、Webサーバーのプログラムを書いていきましょう。

  1. 作業用のフォルダ(例: `my-web-app`)を作成し、ターミナルでそのフォルダに移動します。
  2. `go mod init my-web-app` コマンドを実行して、プロジェクトを初期化します。
  3. エディタ(VSCode推奨)で `main.go` というファイルを作成し、以下のコードを貼り付けます。
package main

import (
"fmt"
"log"
"net/http"
"os"
)

func main() {
http.HandleFunc("/", func(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {
fmt.Fprint(w, "Hello, World! Your Go app is running.")
})

port := os.Getenv("PORT")
if port == "" {
port = "8080"
}

fmt.Printf("Server is starting on port %s...\n", port)

if err := http.ListenAndServe(":"+port, nil); err != nil {
log.Fatal(err)
}
}

3. ローカルでの動作確認

ターミナルで `go run main.go` を実行し、ブラウザで `http://localhost:8080` にアクセスして動作を確認しましょう。

Go言語が使える日本のホスティングサーバーと利用方法

ローカルで作成したGoアプリケーションを、インターネット上に公開(デプロイ)しましょう。日本のホスティング環境でGoを動かす場合、主な選択肢はVPS(仮想専用サーバー)となります。PaaSに比べて自由度が高い反面、サーバーの基本的な設定を自分で行う必要があります。

日本の代表的なVPSサービス

以下のサービスは、いずれも国内にデータセンターを持ち、手頃な価格から始められる人気のVPSです。

  • Xserver VPS: 高速なNVMe SSDと高いコストパフォーマンスで人気のサービスです。
  • ConoHa byGMO: 使いやすい管理画面と豊富なテンプレートが特徴で、初心者にもおすすめです。
  • さくらのVPS: 長年の実績と安定性で信頼されているサービスです。

VPSを使ったデプロイ手順(Xserver VPS / ConoHa等)

ここでは、一般的なVPS(OSはUbuntuを想定)にGoアプリケーションをデプロイする手順を解説します。

  1. VPSを契約し、サーバーに接続する
    上記のいずれかのサービスでVPSを契約し、OS(例: Ubuntu 22.04)をセットアップします。その後、ターミナルからSSHを使ってサーバーにログインします。
  2. サーバーにGo言語をインストールする
    サーバー上で以下のコマンドを実行し、Go言語をインストールします。(バージョンは適宜最新のものに変更してください)

    # Goのアーカイブをダウンロード
    wget https://go.dev/dl/go1.22.5.linux-amd64.tar.gz
    # 古いインストールを削除
    sudo rm -rf /usr/local/go
    # ダウンロードしたアーカイブを展開
    sudo tar -C /usr/local -xzf go1.22.5.linux-amd64.tar.gz
    # パスを通す
    echo "export PATH=$PATH:/usr/local/go/bin" >> ~/.profile
    source ~/.profile
    # インストールを確認
    go version

  3. アプリケーションをサーバーに配置する
    ローカルのPCで開発したプロジェクトを、Gitを使ってサーバーにクローンするのが簡単です。事前にプロジェクトをGitHubなどにプッシュしておきましょう。

    # Gitをインストール
    sudo apt update && sudo apt install git
    # プロジェクトをクローン
    git clone https://github.com/your-username/my-web-app.git
    # プロジェクトディレクトリに移動
    cd my-web-app

  4. アプリケーションをビルド&実行し、永続化する
    SSH接続が切れてもアプリが動き続けるように、`systemd`を使ってサービスとして登録します。

    まず、アプリをビルドします。

    go build -o server

    次に、サービス定義ファイルを作成します。

    sudo nano /etc/systemd/system/my-app.service

    エディタが開いたら、以下の内容を貼り付けます。(`User`と`WorkingDirectory`、`ExecStart`は自分の環境に合わせて変更してください)

    [Unit]
    Description=My Go Web App
    After=network.target
    
    [Service]
    User=your_user_name
    Group=your_user_group
    WorkingDirectory=/home/your_user_name/my-web-app
    ExecStart=/home/your_user_name/my-web-app/server
    Restart=always
    
    [Install]
    WantedBy=multi-user.target
    

    最後に、サービスを有効化して起動します。

    # サービスを有効化(OS起動時に自動で立ち上がるようにする)
    sudo systemctl enable my-app.service
    # サービスを起動
    sudo systemctl start my-app.service
    # サービスのステータスを確認
    sudo systemctl status my-app.service

  5. ファイアウォールを設定する
    外部からアクセスできるように、アプリが使用するポート(この例では8080)を開けます。

    # ufw(ファイアウォール)を有効化
    sudo ufw enable
    # 8080番ポートへのアクセスを許可
    sudo ufw allow 8080/tcp
    # SSHポートも許可しておく(重要)
    sudo ufw allow ssh
    # 設定をリロード
    sudo ufw reload
    

これで、ブラウザから `http://あなたのVPSのIPアドレス:8080` にアクセスすれば、Goアプリケーションが表示されるはずです。

より手軽な選択肢:
サーバー設定の手間を省きたい場合は、RenderHerokuといったPaaSには東京リージョンが存在します。これらを利用すれば、日本のサーバーで、より手軽にGoアプリケーションを動かすことも可能です。

注意点

Go言語を学ぶ上で、初心者が少し戸惑うかもしれない点をいくつか紹介します。

  • エラーハンドリング: Goでは、エラーが発生する可能性のある関数の返り値を `if err != nil` で毎回チェックするのが一般的です。最初は冗長に感じるかもしれませんが、安全なプログラムを書くための重要な作法です。
  • Go Modules: 以前は `GOPATH` という仕組みでコードを管理していましたが、現在は `Go Modules` を使うのが主流です。新しいプロジェクトを始める際は、`go mod init` コマンドで初期化しましょう。
  • 大文字と小文字の区別: Goでは、関数名や変数名の最初の文字が大文字か小文字かで、外部からアクセスできるか(公開)どうかが決まります。このルールに慣れることが大切です。

将来性 (2025年時点)

Go言語の将来性は非常に高いと言えます。その理由は、現代のWebインフラを支える技術(クラウド、コンテナ、マイクロサービス)との相性が抜群だからです。

各種プログラミング言語ランキングでも、Go言語は常に上位に位置し、特に「開発者が学びたい言語」「高収入な言語」として注目されています。

  • TIOBE Index (2025年6月時点): Go言語はトップ10圏内を維持しており、安定した人気を示しています。
  • Stack Overflow Developer Survey: 近年の調査では、最も愛されている言語(Most Loved)および、最も求められている言語(Most Wanted)のカテゴリで常に上位にランクインしています。

サーバーサイド開発の需要が続く限り、シンプルで高性能なGo言語の需要は今後も高まっていくと予想されます。

まとめ

今回は、Go言語の魅力について、基本から実際の公開方法、将来性までを解説しました。

シンプルさ実行速度の速さ、そしてモダンな開発との親和性。これらの特徴を持つGo言語は、これからプログラミングを学ぶ人にとっても、スキルアップを目指すエンジニアにとっても、非常に魅力的な選択肢です。

この記事を読んで「面白そうかも!」と感じたら、ぜひ今回紹介した簡単なWebサーバーの構築から、その公開まで挑戦してみてください。Go言語の世界が、あなたを待っています。

 
※参考にされる場合は自己責任でお願いします。