「昨日まで普通にWindows 11のパソコンに顔認証でログインできていたのに、今日になったら急に認識されなくなった!」
そんなトラブルに見舞われて、この記事にたどり着いたのではないでしょうか。PCが起動できず、仕事や作業が止まってしまうと本当に焦りますよね。
この記事では、まず「顔認証ができないPCに今すぐログインする方法」を最優先で解説します。その後に、ログインした後の「根本的な原因」と「顔認証を復活させる対処法」を詳しくご紹介します。
まずは慌てないでください!
顔認証が失敗しても、PCにログインする他の方法が必ず用意されています。まずは別の方法でログインしましょう。
まずは落ち着いて!顔認証以外でPCにログインする方法
顔認証が機能しない場合、PCがあなたを認識できていないだけです。設定済みのPIN(暗証番号)またはパスワードでログインできます。
ロック画面で「認識できませんでした」と表示されている状態から、以下の手順で入力方法を切り替えてください。
1. 「サインイン オプション」をクリック
顔認証のカメラ映像の下あたり、またはエラーメッセージの近くに「サインイン オプション」という文字のリンクがあります。まずはこれをクリックしてください。
(※実際の画面で「サインイン オプション」の文字を探してください)
2. ログイン方法を選択する
「サインイン オプション」をクリックすると、いくつかのアイコンが表示されます。
- PINアイコン(キーパッドのアイコン) → PIN(暗証番号)
- パスワードアイコン(キーボードのアイコン) → パスワード
多くの場合、PIN(通常4桁や6桁の数字)を設定しているはずです。キーパッドのアイコンをクリックし、PINの入力欄に切り替わったら、設定したPINを入力してEnterキーを押してください。
もしPINやパスワードも忘れてしまったら?
万が一、PINもパスワードも忘れてしまった場合、少し手順が必要になります。
PINを忘れた場合
PINの入力欄の下に「PINを忘れた場合」(または「PINのリセット」)というリンクがあります。これをクリックすると、Microsoftアカウントのパスワード入力を求められます。アカウントのパスワードを入力できれば、新しいPINをその場で再設定できます。
Microsoftアカウントのパスワードも忘れた場合
- パスワードの入力欄の下にある「パスワードのリセット」をクリックします。
- 画面の指示に従い、Microsoftアカウントのメールアドレスを入力します。
- 本人確認(登録済みの別のメールアドレスや電話番号に送られる確認コードの入力)を行います。
- (または)別のPCやスマホのブラウザで、Microsoftのパスワードリセット専用ページにアクセスします。
https://account.live.com/password/reset - 無事に本人確認ができると、新しいパスワードを設定できます。
- 新しいパスワードを使って、PCにログインします。
無事にログインできましたか?
まずはPCが使える状態になったところで、次に「なぜ顔認証が使えなくなったのか」の原因と、それを直す方法を見ていきましょう。
なぜ?急に顔認証でログインできなくなった主な原因
急に顔認証(Windows Hello)が機能しなくなる原因は、いくつか考えられます。
ソフトウェア的な原因
- Windows Updateの影響: 自動的に適用されたWindows Updateが、カメラのドライバーや顔認証システム自体に影響を与えた可能性があります。
- ドライバーの不具合: カメラを動作させるためのソフトウェア(ドライバー)が、一時的にクラッシュしたり、破損したりしている。
物理的・環境的な原因
- カメラレンズの汚れ: 指紋やほこりで、赤外線(IR)カメラのレンズが汚れている。
- カメラが塞がれている: ノートPCによくある、カメラの物理的なシャッター(スライドカバー)が閉じていたり、シールなどが貼られていたりする。
- 照明環境の変化:
- 部屋が暗すぎて、カメラが顔を認識できない。
- 逆に、背後から強い太陽光が当たる「逆光」の状態で、顔が影になっている。
- 外見の変化:
- 顔認証を登録した時と、外見が大きく変わった(例:新しいメガネをかけた、マスクをした、帽子を深くかぶった)。
ログイン後に試したい!顔認証を復活させる対処方法
PINやパスワードで無事にログインできたら、以下の対処法を簡単なものから順番に試してみてください。
対処法1:簡単な確認と「PCの再起動」
まず、以下の物理的な要因を確認してください。
- カメラのレンズを柔らかい布で優しく拭く。
- カメラの物理シャッターが開いているか確認する。
- 部屋の照明を明るくする、または逆光にならない位置に移動する。
これらを確認したら、PCを「シャットダウン」ではなく「再起動」してみてください。一時的なソフトウェアの不具合は、再起動で直ることが非常に多いです。
対処法2:カメラドライバーの更新・再インストール
カメラのドライバーに問題が発生しているかもしれません。
- スタートボタンを右クリックし、「デバイス マネージャー」を選択します。
- 「カメラ」または「生体認証デバイス」の項目をダブルクリックして開きます。
- 「… IR Camera」や「Windows Hello Face Software Device」といった名前のデバイスを探します。
- それを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択します。
- 「ドライバーを自動的に検索」を選び、更新がないか確認します。
- 更新がない場合は、もう一度デバイスを右クリックし、「デバイスを無効にする」を選びます。「はい」を押して一度無効にした後、再度右クリックして「デバイスを有効にする」を試してみてください。
対処法3:Windows Updateを実行する
OS自体に問題があったり、古いドライバーのままだったりする可能性を修正します。
- スタート → 設定(歯車アイコン)を開きます。
- 左側のメニューで「Windows Update」を選択します。
- 「更新プログラムのチェック」ボタンを押し、もし利用可能な更新があればすべてインストールします。
- インストール後、PCの再起動を求められたら必ず再起動してください。
対処法4:顔認証データの再設定(最終手段)
上記すべてを試してもダメな場合、登録されている顔のデータが破損している可能性があります。一度リセットして、顔を再登録してみましょう。
- スタート → 設定 → 「アカウント」 → 「サインイン オプション」を開きます。
- 「顔認証 (Windows Hello)」の項目をクリックして展開します。
- 「削除」ボタンを押して、現在の顔データを削除します。(この時、PINの入力を求められます)
- PCを一度**再起動**します。
- 再度、同じ「サインイン オプション」の画面を開きます。
- 「顔認証 (Windows Hello)」の「セットアップ」ボタンを押し、画面の指示に従ってもう一度ご自身の顔を登録します。
まとめ
Windows 11の顔認証で急にログインできなくなると焦りますが、まずは「サインイン オプション」からPINやパスワードでログインすれば、PCは問題なく使えます。
ログインできた後に、ドライバーの確認や顔データの再登録など、時間があるときにゆっくりと対処法を試してみてください。
この記事が、あなたの「ログインできない!」というピンチを解決する助けになれば幸いです。
※参考にされる場合は自己責任でお願いします。