最近、Gmailにメールが届かないという声をよく耳にします。
これは単なるアドレスの入力間違いでなければ、Gmailのスパム対策の強化や送信側の設定ミスなど、さまざまな要因が影響しています。
本記事では、メールが届かない原因と具体的な対策を解説します。
Contents
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1. Gmailのスパムフィルタによるブロック
原因
- Googleのスパムフィルタが誤判定して、メールを受信しないようにしている可能性があります。
- SPF、DKIM、DMARCなどのメール認証が正しく設定されていない送信者からのメールがブロックされることがある。
対処方法
- 受信側のGmailで「迷惑メール」フォルダや「すべてのメール」フォルダを確認
誤判定されたメールがある場合は「迷惑メールではない」とマークする。 - フィルタ設定を確認
「設定」→「フィルタとブロック中のアドレス」で、送信者をブロックしていないか確認。 - 送信側でSPF、DKIM、DMARCを設定する
送信側の管理者がDNS設定を見直す(特に企業ドメインのメールは重要)。
2. Googleのフィルタリングポリシーの変更
原因
- 最近、Googleはスパム対策を強化し、大量送信メールや一部のメールサーバーからのメールをブロックすることが増えている。
- 特に2024年2月以降、大量送信メールのポリシーが変更され、認証のないメールや一部のドメインのメールが届きにくくなった。
対処方法
- 送信者側がメール認証(SPF/DKIM/DMARC)を適切に設定
企業や自社ドメインのメールを送る場合、これらの設定が必須。 - 送信側のIPがブラックリスト入りしていないか確認
https://mxtoolbox.com/blacklists.aspx などでIPアドレスのブラックリストをチェック。 - Googleの「メール送信者向けガイドライン」を確認し、送信ポリシーに従う
https://support.google.com/mail/answer/81126
3. メールサーバーの問題(送信元のサーバーがブロックされている)
原因
- 送信者側のメールサーバーの設定が不適切で、Googleが受信を拒否している可能性がある。
- 特定のIPアドレスやサーバーからのメールがスパム判定されている。
対処方法
- 送信者が他のメールプロバイダを試す
例えば、Gmail以外のメールアドレス(Yahoo、Outlookなど)から送信してみる。 - 送信側のメールサーバー管理者に問い合わせ
サーバーログを確認し、Gmailからの拒否理由(SMTPエラーコード)をチェックする。 - Googleの「Postmaster Tools」を利用する
https://postmaster.google.com/ で、メールの配信状況を確認。
4. 受信トレイの容量不足
原因
- Gmailのストレージ容量がいっぱいになると、新しいメールを受信できなくなる。
対処方法
- 「設定」→「ストレージ」を確認
Google Driveの使用量が15GBに近い場合は不要なデータを削除する。 - Google Oneのプランをアップグレードする
容量を増やすことで解決。
5. 送信元がGmailのポリシー違反をしている
原因
- 送信元のメールが迷惑メールやフィッシングメールとみなされている。
- 送信者のメールアドレスやIPがGoogleのブラックリストに載っている。
対処方法
- Gmailの「メール配信の問題」ヘルプを確認
https://support.google.com/mail/answer/188131 - 送信者がGmail以外のアカウントを試してみる
- 企業メールなら、送信者側のIT担当者にSPF/DKIM/DMARCの設定を見直してもらう
6. 送信元のメールソフトの設定ミス
原因
- 送信側がメールソフト(Outlook、Thunderbirdなど)で誤ったSMTP設定をしている可能性。
- 送信サーバーのポート設定が適切でない。
対処方法
- 送信側が別のデバイスやWebメールで送信できるか試す
- 送信メールサーバーの設定を確認(特にポート番号やTLS/SSL設定)
SMTPサーバーが smtp.gmail.com なら、ポートは 465(SSL) または 587(TLS) を使う。
7. Gmailが特定のドメインやアドレスをブロックしている
原因
- Gmailは、一部のメールプロバイダやドメインをスパム送信元としてブロックすることがある。
対処方法
- 送信元のメールをGmailの「連絡先」に追加
受信者が送信者を信頼できるリストに追加すると、迷惑メール判定を回避しやすい。 - 別のメールアドレス(プロバイダ)を試す
Gmail以外のアドレス(Yahoo、Outlookなど)で送信してみる。
SPF、DKIM、DMARCとは?
SPF(Sender Policy Framework)
SPFは、送信メールサーバーのIPアドレスが正当なものであるかを検証する仕組みです。DNSにSPFレコードを設定し、指定されたサーバーから送信されたメールのみを正当と判断します。
DKIM(DomainKeys Identified Mail)
DKIMは、メールの改ざんを防ぐための電子署名技術です。送信側のメールサーバーがDKIM署名を付与し、受信側がその署名を検証することで、メールの正当性を確認します。
DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance)
DMARCは、SPFやDKIMを組み合わせてメールの正当性を強化し、不正なメールの配信を防ぐ仕組みです。また、DMARCポリシーを設定することで、不正メールの処理方法を指定できます。
これらの設定が適切に行われていないと、Googleのスパム対策によりメールがブロックされる可能性が高くなります。
注意点
- SPF/DKIM/DMARCの設定を変更する際は、DNSの編集が必要になるため、十分な知識があるか管理者に相談することを推奨します。
- 送信元のメールサーバーがブラックリストに登録されている場合、Gmail以外のメールプロバイダでもブロックされる可能性があります。
- 無料のメールサービス(例: Gmail、Yahoo!メール)を使用している場合でも、SPFやDKIMの設定が影響することがあります。
- 一度スパム判定されたメールアドレスは、Gmailの学習機能により、その後も迷惑メール扱いされることがあるため、継続的な管理が必要です。
まとめ
原因 | 対処方法 |
---|---|
スパムフィルタの誤判定 | 迷惑メールフォルダを確認し、フィルタ設定を見直す |
Googleのポリシー変更 | SPF/DKIM/DMARCの設定を見直す |
メールサーバーの問題 | 送信側のIPやSMTP設定をチェックする |
受信トレイの容量不足 | Googleストレージの空き容量を確保 |
Gmailのポリシー違反 | Postmaster Toolsを確認し、メールの信頼性を上げる |
メールソフトの設定ミス | SMTP設定やポート番号を確認 |
Gmailによるブロック | 送信元を「連絡先」に追加し、別のメールを試す |
最近のGmailはスパム対策が厳しくなっているので、特に企業や独自ドメインのメールを利用している場合は、SPF/DKIM/DMARCの設定が適切かどうかを確認することが重要です。
※参考にされる場合は自己責任でお願いします。
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