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Laravelでのold関数活用術: inputとcheckboxを使った配列の最適な扱い方

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LaravelはPHPの人気のあるフレームワークの1つで、効率的にWebアプリケーションを構築するための多くの便利なヘルパー関数を提供しています。
今回の記事では、フォームの入力データを保持するためのoldヘルパー関数を中心に、その使用方法を具体的に解説します。

なぜoldヘルパー関数が必要か?

Webアプリケーションのフォームでは、ユーザーが入力した情報が間違っていた場合やバリデーションエラーが発生した場合に、再度フォームに戻って正しい情報を入力する必要があります。この際、一度入力されたデータが保持されていると、ユーザーは再入力の手間が省けるため、UXの向上に寄与します。

Laravelでは、このような場面でoldヘルパー関数を使用することで、前回の入力値を簡単に取得・表示することができます。

old関数を用いた入力値の保持方法

inputタグの例:複数の住所入力

通常、複数の入力フィールドに同じ名前を使用する際は、配列の形式で名前を設定します。以下は、old関数を使って前回の入力値を保持する方法の例です。

住所(name=”address”)入力エリアをfor文で繰り返し4箇所作ります。
その際、for文内で

  • name属性にname=”address[{{$i}}]”
  • value属性に{{ old(“address.$i”) }}

を設定します。

@for($i=0;$i<4;$i++)
<input type="text" name="address[{{$i}}]" value="{{ old("address.$i") }}" placeholder="住所を入力"> 
@endfor

 
この例では、住所入力エリアを4箇所作成しています。for文を使うことで、効率的に同じ形式の入力フィールドを生成しています。

checkboxタグの例:都市の選択

checkboxを使用して複数の選択項目を提供する際、選択された項目を記憶しておく必要があります。以下は、old関数を使用して選択された項目を保持する方法の例です。

$citys変数に配列としてidとcity_nameが代入されてます。
foreach文をを使って$citys変数配列から「valu値:$city->id」と「label名:$city->city_name」を取得し、chekboxのvlue値とlabelタグに設定します。

  • name属性にname=”city_id[{{ $key }}]”
  • checked(チェック済みかどうか)に
    @if( old(“city_id.$key”) === strval($city->id) ) checked @endif

を記述します。

    <ul>
    @foreach ($citys as $key => $city)
    <li>
            <input type="checkbox" value="{{ $city->id }}" id="city_id[{{ $key }}]" name="city_id[{{ $key }}]" @if( old("city_id.$key") === strval($city->id) ) checked @endif>
            <label for="city_id[{{ $key }}]">
                {{ $city->city_name }}
            </label>
    </li>
    @endforeach
    </ul>

 
この例では、都市のリストから選択できるcheckboxを生成しています。old関数を使って、前回選択された都市をチェック済みの状態で表示します。

考慮事項

セキュリティ

Laravelのold関数を使用する際、セキュリティの観点からも注意が必要です。Laravelはデフォルトで多くのセキュリティ機能を提供していますが、フォームの入力値を表示する際には、常に適切なエスケープ処理を行うことを心がけましょう。幸い、LaravelのBladeテンプレートエンジンは、デフォルトで文字列のエスケープを行いますので、安全にフォームの値を表示することができます。

UXの向上

ユーザーが一度入力した情報を保持することで、エラー発生時の再入力の手間を軽減することができ、ユーザーエクスペリエンスの向上に寄与します。特に、入力フィールドが多いフォームの場合、この機能は非常に有用です。

まとめ

Laravelのoldヘルパー関数は、バリデーションエラーやその他の理由でフォームが再表示される際に、ユーザーの入力を保持しておくための強力なツールです。上記の例を参考に、効率的にフォームの入力値の保持を実装することができます。

Laravelには、フォームの入力データを効率的に管理するための多くのヘルパー関数や機能が提供されています。oldヘルパー関数を利用することで、エラー発生時に前回の入力値を簡単に再表示できるため、ユーザーエクスペリエンスの向上に大いに寄与します。フォームを効果的に実装するための技術や知識を積み重ねることで、より質の高いWebアプリケーションを構築することができるでしょう。

 
※本記事で紹介した方法は、Laravelのバージョン6系での動作を確認しています。Laravelのバージョンが異なる場合、特定の関数やメソッドの挙動が変更されている可能性があるため、公式ドキュメントや関連する資料を参照して、動作の確認を行うことをおすすめします。

※流用される場合は自己責任でお願いします。