パソコン操作に慣れていない初心者の方にとって、「コマンドプロンプト」はハードルが高く感じるかもしれません。
しかし、基本的なコマンドを知っておくと、エクスプローラーではできない便利な操作ができたり、パソコンのトラブルを簡単に解決できることもあります。
この記事では、Windowsで使える、便利で実用的なコマンドプロンプトの活用方法をわかりやすく解説します。
- コマンドプロンプトとは
- コマンドプロンプトの起動方法
- 初心者にもおすすめの便利コマンド
- 1. パソコンを再起動するコマンド
- 2. パソコンをすぐにシャットダウン
- 3. フォルダを一瞬で開く(現在のフォルダをエクスプローラーで表示)
- 4. 一時ファイルや不要ファイルの削除
- 5. Wi-Fiの接続履歴とパスワードを確認
- 6. USBメモリや外付けHDDの情報確認
- 7. インストール済みプログラム一覧表示
- 8. パソコンのIPアドレスを一瞬でコピー
- 9. フリーズしたアプリを強制終了
- 10. パソコンの温度や電力設定を確認
- 11. ストレージのエラーをチェック
- 12. システムファイルを自動修復
- 13. ネットワーク接続のリセット
- 14. 最近のシステムイベントログ確認
- 15. Windowsアップデート履歴表示
- その他
- コマンドプロンプト利用時の注意点
- まとめ
コマンドプロンプトとは
コマンドプロンプトとは、Windowsに標準搭載されているコマンドラインインターフェース(CLI)ツールです。黒い背景に白い文字でコマンドを入力して、さまざまな操作を行います。
Windowsの操作は通常マウスで行うことが多いですが、コマンドプロンプトを使うことで、「一括作業」「詳細情報取得」「自動化」などが可能になり、作業スピードや正確性が格段に向上します。
コマンドプロンプトの起動方法
まずはコマンドプロンプトを開く方法から覚えましょう。次の手順で簡単に起動できます。
- キーボードの「Windowsキー」を押しながら「R」キーを押します。
- 「ファイル名を指定して実行」が表示されたら、「cmd」と入力して「OK」をクリック。
- 黒い画面(コマンドプロンプト)が表示されます。
これでコマンドプロンプトが使えるようになります。
初心者にもおすすめの便利コマンド
1. パソコンを再起動するコマンド
ボタン操作が効かない時や、遠隔操作で再起動したい時に使えます。
shutdown /r /t 0
すぐに再起動したい場合は「/t 0」、時間を指定したい場合は「/t 秒数」に変更できます。
2. パソコンをすぐにシャットダウン
shutdown /s /t 0
「電源が切れない」「フリーズした」というトラブル時にも役立ちます。
3. フォルダを一瞬で開く(現在のフォルダをエクスプローラーで表示)
explorer .
今いるフォルダをエクスプローラーで表示します。コマンドプロンプトからフォルダを探す時に便利です。
4. 一時ファイルや不要ファイルの削除
cleanmgr
ディスククリーンアップを起動するコマンドです。パソコンの動作が重い時におすすめです。
5. Wi-Fiの接続履歴とパスワードを確認
netsh wlan show profiles
これで接続履歴が表示されます。
netsh wlan show profile name="Wi-Fi名" key=clear
特定のWi-Fiのパスワードまで確認できます。
6. USBメモリや外付けHDDの情報確認
diskpart
list disk
接続中のディスク一覧が表示されます。容量やディスク番号を確認できるので、「USBが認識しない」「どのドライブかわからない」といった時に役立ちます。
7. インストール済みプログラム一覧表示
wmic product get name
パソコンに入っているソフトウェアを一覧表示します。不要なソフトの確認や、インストール漏れチェックに便利です。
8. パソコンのIPアドレスを一瞬でコピー
ipconfig | clip
ipconfigの結果をクリップボードにコピーできます。貼り付けるだけで相手に伝えられるので便利です。
9. フリーズしたアプリを強制終了
tasklist
現在動作中のアプリ一覧が表示されます。
taskkill /im アプリ名.exe /f
強制終了したいアプリ名を指定すれば、すぐに終了できます。
10. パソコンの温度や電力設定を確認
powercfg /energy
電源に関する詳細レポートを作成します。バッテリー消耗が早い原因などを調査できます。
11. ストレージのエラーをチェック
chkdsk C:
ディスクエラーをチェックし、必要に応じて修復も可能です。
12. システムファイルを自動修復
sfc /scannow
Windowsの重要なシステムファイルをスキャンして、不具合を自動修復します。
13. ネットワーク接続のリセット
netsh int ip reset
ネットワーク設定を初期化し、接続不良を解消します。
14. 最近のシステムイベントログ確認
wevtutil qe System /f:text
Windowsのイベントログを一覧表示。エラーや警告がすぐ確認できます。
15. Windowsアップデート履歴表示
wmic qfe list
これまでにインストールされたWindowsアップデートの履歴を一覧表示。特定のKB番号を探す時に便利です。
その他
以前ご紹介した
「サイト制作必見!コマンドプロンプトで役立つ便利コマンド完全ガイド」
にも実践で使えるコマンドがありますのであわせてご覧ください。
コマンドプロンプト利用時の注意点
- コマンドのスペルミスに注意しましょう。
- 管理者権限が必要なコマンドもあります。右クリック→「管理者として実行」で起動すると安心です。
- システムファイルに関わるコマンドは慎重に。事前にバックアップを取っておくと安全です。
まとめ
普段はあまり触れる機会のないコマンドプロンプトですが、慣れるとマウス操作よりも速く、正確に作業ができます。
特にパソコンの動作不良や、ネットワークトラブル、不要ファイルの削除など、困った時に使えるコマンドが多いので、ぜひ少しずつ覚えていきましょう。ぜひ実際に試して、パソコンをもっと快適に使えるようにしてみてください。
※参考にされる場合は自己責任でお願いします。